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駐車場の水はけが悪い……造成工事で改善できるポイントとは?

株式会社陸道は長野県松本市に拠点を構える会社です。
舗装工事・造成工事・外構工事を通じて、中信地区のインフラ整備に貢献してきました。
松本市や塩尻市、安曇野市では、勾配のある土地や降雨量の変化により、駐車場の水はけが悪化する例が多く見られます。
この記事では、造成工事によって駐車場の排水環境を改善するためのポイントを解説します。
駐車場

水はけの悪さはなぜ起こる?駐車場で見られる原因とは

駐車場に水が溜まりやすくなる主な原因は、勾配の不足、地盤の沈下、透水性の低い舗装材、排水設備の欠如、配管詰まりなどが挙げられます。
特に住宅地の造成時に十分な排水設計がなされていないと、雨が降るたびに水たまりができやすくなります。

見逃しがちな勾配と周辺地形

勾配は排水の基本です。
例えば駐車場の表面勾配は1~2%が推奨されますが、これが確保されていない場合、雨水は流れず停滞してしまいます。
また、隣地より低い位置にある土地では、外からの流入水による浸水も起こりやすくなります。
地盤沈下も要注意です。
特に盛土で造成された土地では、時間の経過とともに沈下しやすくなり、造成当初の勾配が失われることもあります。

水はけを悪化させる要因

勾配不良:1%未満では排水が難しく、水たまりができやすい

地盤沈下:造成後の不等沈下により排水ルートが崩れる

排水設備の不足:集水桝や浸透桝が設置されていないケース

「参照:千代田建設」

造成工事でできる排水改善のポイント

造成工事では、土地の高さ・傾斜・排水構造を根本から見直すことが可能です。
駐車場を含めた敷地全体の排水計画を立てることで、水はけの悪さを根本から改善できます。

勾配設計と排水ルートの構築

地表面に適正な傾斜を確保するだけでなく、側溝や排水管に雨水を導くルートを構築することが大切です。
また、舗装材には透水性のあるコンクリートや砕石舗装を用いると、地面への浸透も促進されます。
以下に、造成工事で用いられる排水対策の種類を示します。

排水対策の種類
・側溝設置による雨水の導線確保
・浸透桝で地中に雨水を流す
・透水性舗装で地面への浸透力を高める

「参照:エデンな暮らし」

注意点

地中配管の詰まりや経年劣化も水はけの悪化要因です。
既存の排水設備を点検しながら、新たな排水ルートの設計が必要です。

透水性舗装の導入と選定ポイント

舗装そのものを見直すことも、水はけ対策のひとつです。
透水性舗装や保水型舗装を選ぶことで、雨水が舗装の隙間から地中へ浸透しやすくなります。
これにより、排水設備への負荷も軽減されます。

土間コンと透水の関係

一般的な土間コンクリートは透水性が低いため、水勾配をしっかり確保するか、表面排水設備を併設する必要があります。
透水性コンクリートを使う場合は、目詰まり防止の定期清掃も考慮しましょう。

電卓・ペン

長野県中信地区での排水対策の重要性

松本市やその周辺では、冬場の積雪や春先の融雪水、急な豪雨などが駐車場に影響することがあります。
排水不良を放置すると、地盤のゆるみや車両への影響、近隣への流出といった二次的被害を引き起こすこともあります。
造成工事によって根本的な構造改善を行うことは、将来のトラブルを防ぎ、快適な駐車場環境をつくる第一歩です。